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2011年5月22日 (日)

5月7日シアターコクーン「たいこどんどん」

当日券で一階席中通路の手前の左端近くI-3で観劇。
亡くなった井上ひさしの旧作を蜷川幸雄が演出する追悼公演。井上×蜷川の舞台は見たことがなかったので期待していたのだが、まったく井上ひさしの舞台だった。
プログラムによれば、蜷川は脚本のト書きを忠実に守るらしい。他の作品でもそうなのかどうかは知らないが、井上の戯曲にト書きが物凄く多いのは事実であり、それを忠実に守って演出すると蜷川らしい舞台という感じにはなりようがない。
井上の芝居らしく、言葉遊びの洪水がミュージカル仕立てになっているが、歌詞がなかなか聞き取れない。劇場の音響構造のせいもあるが、言葉がむずかしすぎるせいもある。それを補う意味もあってか、電光掲示の字幕が使われているが、そこまでする必要があったかどうか。
音楽は伊藤ヨタロウだが、場面転換のキーでアメイジング・グレイスとデイドリーム・ビリーヴァーが使われていた。震災への思いを覗かせる演出がありその意味でアメイジング・グレイスはわかるけど、デイドリーム・ビリーヴァーは不明。
役者はみな達者な面々で安心して見ていられたが、思いの外古田新太の滑舌がいまひとつだった。
井上ひさしの江戸物としてはどす黒い心の闇を徹底的に描いた藪原検校という傑作があり、それに比べるとこの作品はなんとなく中途半端な印象もある。

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